通信制高校卒業後の就職状況は一体どうなの?
まだ進学するか就職するか、決めていない方も、就職をしたいと思っている方もどのような就職状況なのかは、多くの方が気になっているポイントです。
データをもとに、就職状況についてまとめました。
目次
通信制高校卒業の就職者数
平成29年度通信制高校を卒業した学生数は約5万3千人です。そのうち1万人の生徒が就職をしています。5人に1人が就職を選択しています。
卒業者数 | 53,550人 |
就職者数 | 10,501人 |
就職以外を選択した約4万人の進路はこちらです。
大学進学者数 | 9,885人 |
専門学校進学者 | 12,047人 |
公共職業能力開発施設等入学者※ | 490人 |
上記以外(もしくは不詳) | 20,627人 |
大学や専門学校への進学が2万1千人を超え一番多いです。
上記以外の方はもとから就職をしていた方や、就職も進学もしなかった人が考えられます。アンケートに応えていなく詳細がわからない方も含まれます。
高校卒業と同時に就職を選択する割合は全日制高校も同じ5人1人でます。
平成30年3月全日制高校
卒業者数 | 1,056,378人 |
就職者数 | 185,780人 |
高校を卒業と同時に就職を選択する学生の割合は、全日制高校でも通信制高校でもほぼおなじで差がないことがわかりました。
※公共職業能力開発施設とは…??
国、都道府県、市町村が職業訓練を行うために設置する施設です。
就職に意欲があるかたが就職するために必要な、あったらいい能力を学ぶ場です。
どんな仕事についてるの?
通信制高校を卒業した方はどのような仕事に就いているのか学校基本調査で調べてみました。
製造業 | 約20% |
民宿業、飲食サービス業 | 約15% |
卸売業、小売業 | 約11% |
建設業 | 約10% |
生活関連サービス業、娯楽業 | 約9% |
男女ともに製造業が一番多い結果となっています。この製造業が一番多いとというのは、通信制高校に限ったことではなく、全日制高校を卒業した方も製造業への就職がトップです。
サービス業への就職も多いです。今は積極業などを中心に人手不足で海外から人を呼んでいる状態です。このような背景をみると働き口は比較的多いのかと思います。
大切なのは、自分が納得した、もしくは自分がしたいと思う就職先を選ぶことが大切です。
在学中に自分は将来どんな道の進みたいのか考えておくのもいいですね。
通信制高校からの就職は不利になるの?
通信制高校も全日制高校同様卒業と同時に高校卒業の資格を得ることができます。
就職の際に全日制高校と差があるということはありません。
ですが採用するのが通信制高校のことをよく知らない場合もあります。
もしかしたら担当者の人が『学校生活がうまくできなかったのか…?コミュニケーションが苦手なのかな…?』などネガティブなイメージを抱いてしまっている可能性はゼロではありません。
実際のことは相手にきかなけらばわからないのですが、通信制高校ならではの強みを活かして積極的にアピールすることが大切です。
・通信制高校にいったことで勉強とアルバイトを両立し、多くの社会勉強ができた。
・自分の時間がおおい時間を有効活用して●●ができた
・趣味の●●に打ち込むことができた
・計画的に自分で勉強を進めてきて時間を有効に使えた
通信制高校にいったことも大切な個性ですから堂々とすること、自分の強みや学べたことを言うのが大切です。
通信制高校から就職するためにできる準備
就職に向けて、【自分】のできることや、得意なことを身につけることは就職するうえで有利になります。就職を希望するかたは、学生時代のうちにできる準備をしてみましょう。
専門知識を得られる通信制高校を選ぶ
あらかじめ自分の進みたい道が決まっている人は、将来に向けた学習を進めることをができるコースを選びましょう。
勉強や資格をとっておくことで、就職が有利になります。
専門性を極めることは通信制高校に通っている学生に限ったことでなく、全ての方(学生や社会人でも)にとって有利になることです。
専門知識が得られる通信制高校やサポート校を選択することで、自分の強みを高めましょう。
美容関係、トリマー、エンジニア、保育など多くのコースがあるので高校生ときから興味のある分野に触れてみましょう。
パソコンや英語の資格を取得する
エクセルやワードのスキルは、どのような職場でも役立ちます。初めからある程度の知識があることは就職の際に有利になる可能性があります。
英検やTOEICなどの試験を受けることも能力のアピールに繋がりますし、英語を使う会社からはとても重宝されます。
なにか資格取得に向けて行動することも視野にいれましょう。
アルバイトで経験を積む
アルバイトで実際に働きにでることも貴重な体験です。
実際に働くことで自分が好きなタイプの仕事、苦手なタイプの仕事がわかるので、就職先を選ぶ際にも役立ちます。
アルバイトの経験から、そのままその企業に就職する学生も多くいます。
実際に働いてみてから「社員になりたい」と思えるのは自分に向いている仕事かと思います。採用する側も経験のある人に働いてもらえるのが有り難いことです。
社会経験を積むためにもアルバイトの経験を積むのはいいかと思います。
進路へのサポートが手厚い学校を選ぶ
履歴書の書き方や面接のアドバイス、ハローワークとの情報交換などしっかりサポートしてくれる学校を選ぶことで精神的にも安心して就職活動に励めます。
もし、卒業後に就職を希望することがあらかじめ決まっている場合は、高校を選ぶときに、学校のカリキュラム、進路指導や就職実績等を資料で確認してみましょう。
進学する
大学や専門学校にいくことで就職先の幅は広がります。
なにか学びたいことがあったり、経済的にも余裕があれば進学を検討するのもいいでしょう。
まとめ
通信制高校の就職についてまとめました。
通信制高校でも5人に1人は就職を選択しています。就職をする割合も全日制高校と変わりありません。
就職を希望する方は、資格取得や望む分野の勉強などに時間をあてて準備しておくことで自信をもって就職活動に望めるかと思います。比較的自由な時間が多い通信制高校の時間を有効に使いましょう。
就職支援が手厚い学校もあるので各学校のサポート体制をぜひ比較してみてください。